2024.10.05
令和6年10月4日(金)-5日(土)に福島県郡山市で開催された「日本高次脳機能障害友の会 第20回全国大会2024in福島」に当センター高次脳機能障害支援コーディネーター後藤の他、胆江圏域の地域支援拠点機関「奥州市基幹相談支援センター」の高橋さん、気仙圏域の地域支援拠点機関「地域活動支援センター星雲相談室 」の田村さんとで参加してきました。
日本高次脳機能障害友の会全国大会は、当事者、家族、支援者が交流して親睦を深めるとともに、高次脳機能障害の支援の現状、課題把握、諸問題をどのように克服し社会参加していくべきか考えることを目的に開催されています。
今年度のテーマは「集える場所、居場所が勇気をくれる~福島から届けよう私たちの未来~」で、参加者は2日間で延べ900名とのことでした。
10月4日(金)に開催された全国の高次脳機能障害支援コーディネーターが集う研修会では「高次脳機能障がい者の家族支援とピアサポート」というテーマで栃内第二病院の公認心理師山舘圭子先生、NPO法人いわて高次脳機能障害友の会イーハトーヴに所属しているピアカウンセラー松田氏、ピアサポータ―菊地氏と後藤氏による講義・グループワークがありました。講義・グループワークを通し「支援者」としては、決めつけることなくその時々の「できること」に着目し、最終的に当事者や家族が意思決定できるよう変化を捉えながら関わり続けることが重要なのだと学びました。
「チーム岩手」の当事者、家族、支援者それぞれの視点での講義から多くのことを教えていただきました。
研修会後の「交流会」にも参加させていただき、全国の当事者、家族、支援者の皆様と情報交換することができ、とても充実した時間となりました。
10月5日(土)は、厚生労働省、国土交通省、文部科学省によるガイダンス講演、東京慈恵医科大学附属第三病院リハビリテーション科教授渡邉修先生、東北大学大学院医学系研究科高次脳機能障害学教授鈴木匡子先生、さとう脳神経クリニック院長土屋真理夫先生による基調講演、高次脳機能障害うつくしまの当事者、家族、支援コーディネーターによるシンポジウムがありました。
全体を通して、当事者や家族が支援者とともに声をあげてきたことにより、診断がつき、制度を活用しやすい仕組みはできてきましたが、日常生活や就労・社会参加の側面においては、周囲の理解や利用可能な制度が十分とは言えず、居住地域によっても格差があるということをあらためて感じました。
高次脳機能障害の当事者や家族が合理的配慮を受けながら地域で生活し続けていくためには、既存のネットワークをどのように生かしていくかという視点と「高次脳機能障害者支援法」を成立させ市町村単位に支援システムを組み込み、医療と地域連携がより強化されることが重要なのだと再認識しました。
今後も友の会のメンバーや全国の支援コーディネーターと連携を図りながら、当県の支援普及に努めていきたいと思います。
胆江圏域の地域支援拠点機関「奥州市基幹相談支援センター」の高橋さん、気仙圏域の地域支援拠点機関「地域活動支援センター星雲相談室 」の田村さんからも全国大会に参加した感想やこれからのことについてコメントをいただきましたので、別のページに掲載させていただきます!
※写真の掲載について当事者、家族、支援者の皆様から了解を得ています。
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・日本高次脳機能障害友の会
https://npo-biaj.sakura.ne.jp/top/top/
・NPO法人高次脳機能障がい友の会うつくしま
https://bia-utukusima.com/
・NPO法人いわて高次脳機能障害友の会イーハトーヴ
https://sites.google.com/view/npoihatov-adajio